おかあちゃん忍法破れたり！

　ゲームセンターとか、雑貨屋さんの入口においている、１００円入れたら、大粒のマーブルガム２コがレールを走って落ちてくる機械。
　あれがちょっと好きで、時々１００円入れては楽しんでいる。

　今日も不在者投票の帰りに立ち寄ったショッピングセンターで、１００円入れてガムを出していると、兄弟とおぼしき子どもが二人、口をあんぐりあけて、機械の中とこっちを見ている。

　あまり変哲のない機械ではあるが、これに１００円入れると、どこでも必ず子どもが寄ってきて、ガムがくるくる回る様を楽しんでいる。
　で、落ちてきたガムを口に入れると、これまた注目されるわけ。なんででしょうねえ。

　この間も、こんなことがあった。
　友達と夕ご飯を食べに立ち寄ったショッピングセンターで、機械に１００円入れて、このガムを出そうとすると、小さな女の子がじいっとこちらを見ているのに気づいた。３～４歳といったところか。

　ごっとん、と、ガムが落ちたな、と思って取り出そうとすると、その女の子が先にガムをつかんで自分の口に入れた。

　おやおや～と思っていると、そのお母さんが「何してるの！」と血相かえてやってきた。
　「ごめんなさい！ごめんなさい！○○ちゃん、あかんよ、そんなことしたら、謝りなさい！」とお母さん平謝り。

　すると、この女の子・・・
「ママ～。このガムのおもちゃって、いい子が前にきたら、ガムを出してくれるんよねえ。○○、今日いい子にしてたから、出てきてくれたんやで。」

　お母さん絶句。
　たぶん、「ママ買ってママ買って！」ってのを、「あのおもちゃは、いい子にだけガムを出してくれる」とかなんとかいって、子どものちょうだいビームを回避していたのだろう。

　お母ちゃん忍法破れたり！

　・・・あとは、親子の問題ということで、民事不介入ということで、その場をそっと立ち去った中年女２名。
　ガムはあげますから、あとはお母さんが新しい忍法を開発するか、子どもに本当のことを教えるかは、おまかせします。