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さらば長崎 [博物館]

2日目は、シンポジウムと提言と分科会。
シンポジウムと提言は、たいへん実り多いものだった。
特にシンポジウムは、実際に最前線で働いている方の話だったので、おもしろかった。

大会終了後、施設を見学。
↓長崎歴史文化博物館に併設された、長崎奉行所の復元建築

※博物館内は撮影禁止だったので、画像ありません。

工夫しているな、と思う。集客努力は認める。午後7時まで開館している、のも、なかなかないことである。午前中の話のとおり、長崎県が総力をあげて、雇用対策も含めた主要施策のひとつとして取り組んだ、意気込みも感じる。

でも学芸員の顔が見えない(これはシンポジウムの質疑応答でも発言されていたが)。
偶然拝聴できた、特別展の学芸員解説の内容が面白かっただけに、惜しい。

展示の先が読める。
こういう層を狙っているんだろうな、とか、こうすれば面白いだろう、という魂胆とか。
管理をされている展示業者が考えそうなことだなあ、と、同業者ならすぐ分かる。
(こういう見方は少数派だろうけど)。

展示が「おもしろい」ものにこだわりすぎ、全体にとりとめなくて、疲れる。
学校や観光団体はおもしろがるかと思ったが、お年寄りの団体さんの参加者が「目が慣れなくて疲れるなあ」とおっしゃってた。
私だけと違うんやと思って、そのおじいさんに話しかけると、パネルの色づかいが赤とか真っ黒とか派手なうえに透過光を多用しているし、液晶が明るすぎて、部屋全体が暗くて、展示ケースは明るいので、目がしょぼしょぼしてきたらしい。スポットライトも明後日の方向を向いているのもあって、目にまともに入るし。
じいちゃん、私も同じやで。これが続くと、目も疲れるよな。
耳も疲れる。モニターから出てくる音声が、隣の音声とまじって、聞き取りにくい。
全部見る、という姿勢ではなく、適当に見飛ばしていけ、ということかもしれない。

おいおい、そこまではっきり言い切っていいのか、みたいな、危うい展示もあった。
言い切ったほうがおもしろい、ということであろうか。
「わかってない」ということも、学問の魅力なんだけど、こういうあいまいさは展示の魅力ではないからだろう。
「わかりやすく」するのに、必要だったのか。

出来たばかりだから、いろいろ問題があるし、私自身だいぶ意地悪な見方をしているところもあるので、こんな感想となってしまったが、担当の方や県の意気込みが、これから良い方向に向かうように、してくれるだろうと思う。

帰りは、これに乗って帰ってきました。
↓ひさびさの寝台列車

寝台列車は値段高いよ~と言われてたが、そうでもなかった。
快適快適。


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コメント 4

出張、お疲れ様でした。長崎歴史博物館というずばりそのもののネーミングながら、展示自体はなんだかテーマパークみたいなんですね。ある程度狙ったものなのでしょうけれど、今後見学者がたくさん入って意見が反映されると変わってくるのかもしれませんね。
by (2006-11-20 00:41) 

ponta

博物館大会に参加なさっていたんですね。私も行きたかったんですが、都合がつかずパスしました。長崎歴史文化博物館は、ミュージアムへの本格的な指定管理者制度適用例として興味があったので、残念でした。実情をご覧になっての感想は、たいへん興味深く思います。やっぱり一度は見ておきたい…。
by ponta (2006-11-20 01:20) 

ちよのすけ

素風さまこんにちは、お越しありがとうございます。
どちらかというと、地域の人に来てもらう、というよりは観光客のための施設のように見えました。
ひとつひとつは面白いのですが、全体の物語がないので、やっぱりテーマパーク?みたいな感じでした。ここのよいところは、毎週県の担当者や指定管理者の関係者などが集まってこまめなミーティングを行っていることらしいので、今後の動向に期待したいですね。
by ちよのすけ (2006-11-20 10:18) 

ちよのすけ

pontaさまこんにちは、お越しありがとうございます。
長崎の事例は、今回の会議で何度も取り上げられました。私たちも興味しんしんでしたし。経営手法としてはおもしろいアイデアをいくつもいただきましたし、何よりも県の担当者がこの館を大切に思って、良いことをしようとしている姿勢には感動しました。しかし、そのお話を聞いたあと、館を見ると、どうもまだ不完全燃焼のところがあるみたいで。ただ、できてからまだ日も浅いから、これからよくなっていくのだろう、と思ってます。
by ちよのすけ (2006-11-20 10:26) 

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